茶室リフォームについて

茶道をされている方なら、一度は茶室が欲しいと思ったことがあるのではないでしょうか。

「決まりごとが分からない」「今の家ではきっと無理だと思う」「誰に頼めばいいか、費用がどれぐらいかかるかわからない」などの理由で諦めていませんか?

稽古場として、友人たちと語らう場として、茶事・茶会を催せる場として。まずは、あなたにあった茶室の使いみちを考えてください。

その後は、ゆめやにご相談いただけば住まいにあった、あなただけの茶室を実現するお手伝いをさせていただきます。

「マンションに茶屋室をつくる」ということ

戸建住宅の場合ですと、お庭も含めて、寄付・待合、露地から茶室への動線、水屋の排水など、比較的融通しやすいですが、マンションの茶室となると、そうはいきません。

自宅に茶の湯空間をつくろうとすると、多くのオプションのなかから自分のオプションに絞り込んでいく必要があります。それは、最も式正の茶室から、何を諦め何を採るのかを決めるプロセスです。

大事なのは、自分なりの意匠や工夫で「もてなしができる空間」をつくる、ということ。決まりごとを守るあまり、十分なもてなしのできない空間となってしまっては元も子もありません。

 

分相応で無理のない茶の湯空間。

様々な制限に工夫で対応するのは現代の侘びのひとつの姿であり、それを楽しむ心をもって茶室づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。出来上がった茶室は、思い入れも深く大切な空間となり、訪れるお客様にとっても心地よい空間の『おもてなし』となることでしょう。

ゆめや施工事例

日々の暮らしにとけ込む茶室

お稽古に使用し、将来的には教室を開くことを考えておられるとのことで、畳は全て京間畳を使用した四畳半上座床と決め、プランニングさせていただきました。
正式な京間畳の四畳半を右上の柱にあわせて配置し、張りだした柱分のスペースは収納を設けることで、たくさんの茶道具や茶器を収納できる、普段の生活にも便利な収納スペースを実現しました。
水屋の排水のことを考慮しながら水屋の配置場所を決め、茶室までの動線がスムーズになるよう配慮。
普段は和室としても使用できるよう、日常生活と茶道の時間が切り離された空間とならないようリビング側に大きな開口を設け、日々の暮らしにとけこむ“茶室”を目指しました。

自然の材料を取り合わせてつくる簡素で静謐な草庵茶室。
土壁や腰壁の和紙、天井の杉板など、自然の材を使って造り上げたいのはやまやまですが、マンションの茶室においては他の部屋とのバランス、材料や工事費などを考えると少し敷居が高くなってしまいます。
大事なのは、簡素でつつましやかな「草庵」の心を忘れないこと。
天井の棹縁の竹や、水屋の簀の子(すのこ)、杉の棚板などには自然の材料を使う一方で、壁は塗壁ではなくビニールクロス、天井も網代柄のものを採用し、自然の材の代用としています。水屋の床下に設けた炭入れは、使い勝手や安全性を考え、キッチンに利用する床下収納庫を代用しました。
プラン上の腰掛待合は、後々、露地も含めてベランダで実現することに。
住空間としてのリビングの使い勝手を考慮し、茶室への小上りは引出し収納としました。

露地と躙口。バルコニーを利用した茶室

お稽古だけではなく、お茶会も催すことができるように、とご要望を伺いました。
元になった和室の大きさや柱のため、きれいに四畳半を配置できないため、点前座と踏込畳を中京間畳にし、あとの畳は大きさを調整した四畳半下座床のプランニング。
マンションの構造物に囲まれたスペースのため、様々な制約がありましたが、のちのちバルコニーに露地・腰掛待合を設えることができ、茶室の躙口(にじりぐち)から席入りができるというお客様の動線が理想的であったため、このスペースに茶室を設けることに。
水屋を設置するにあたっては、排水経路と勾配を検討し、床高さを決定しました。

にじり口の製作にあたっては、マンションの共用部である窓自体を変更することができないため、茶室側に内壁を設け、既存窓が見えないよう躙口を製作しました。
構造上、マンションの天井には多くの梁があります。その梁を活かして天井に勾配をつけ掛込天井とし、平天井と組み合わせることで趣きのある茶室となりました。
水屋には使うときだけ組み立てて使える折りたたみ式の棚を、住居から水屋に上がる段差には引出式の踏み台を設置し、茶室で行われる茶事・茶会等の準備を機能的に行えるよう配慮しました。

フローリングの上に簡単施工。造作家具で実現したお手軽茶室

実家に茶室はあるものの自宅でもお稽古がしたい、

お稽古用だからなるべくコストを抑えた簡易的な茶室にというご要望のため、京間畳の四畳半、半畳サイズの収納庫を組み合わせてフローリングの上に置くだけの茶室スペースをご提案。
コーナーにある梁の大きさに合わせて床の間と茶道具入れを設置。
茶道口、躙口の幅に合わせてロールスクリーンを作り、天井から降ろすようにして障子の代わりとしました。

電熱炉を埋め込む所以外は全て収納として利用できる畳下収納庫を造作。京間畳の半畳サイズを1つのユニットして合計9つのユニットを組み合わせてフローリングの上に置きます。
【参考価格:京間畳の四畳半の畳下収納54万円(運搬・搬入・組立・設置費別)】
梁の大きさに合わせて床の間台と道具入れを作り、床の間に見立てる壁は趣のある和風の壁紙に張り替えました。
障子の代わりに、和紙の風合いのプリーツスクリーンを採用。すべて降ろすと生活空間から遮断された清閑な茶室となります。
茶室として利用しないときは炉畳を半畳に入れ替え、リビングの一画のくつろぎスペースとして利用されているそう。

茶屋室の施工費について

一言で茶室と言っても、茶室の大きさや、床上げの仕様、排水設備・排水管の設置の有無はもちろん、使う材料によってもその仕様はまちまちです。
茶室をつくることをご検討するのであれば、住まいの図面をお持ちいただきご相談を承るか、より確実なのはお住まいを調査させていただき、考えていることができるのかどうか、どういうことができるのか、をご相談いただくのが近道です。
お客様のご希望にそった空間提案を心掛けているため、一概にこの価格、とは言えないことを何卒ご理解ください。

ご相談は無料で承っておりますので、どうぞお気軽にお声掛けください。

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